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古くは飛鳥時代から。
当時は薬草として活用される

 わさびの最も古い記録は、飛鳥時代に遡ります。飛鳥時代の薬草園から出土した木簡に「委佐俾(わさび)」の文字が書かれていました。また、日本最古の薬草事典の『本草和名(ほんぞうわみょう)』に、「山葵(わさび)」と記載があることから、当時は薬草として用いられてきたことが伺い知れます。江戸時代後期にはわさびを付けたにぎり寿司が考案されたことで、わさびは一般大衆に広まりました。冷凍・冷蔵設備がない時代に、わさびの抗菌作用・解毒作用が食中毒を予防するのに役立てられていたと考えられます。
 日本原産の香辛料として和食に欠かせない存在である本わさびですが、飛鳥時代には薬草として用いられるほどの高い健康効果があり、いま改めて注目を集めています。様々な研究が進み、次々と機能性が解明されており、「健康食品」や「化粧品」などの素材原料としても活用されています。

本わさびの4つの
機能性素材と主な健康効果

本わさびに関連する4つの機能性素材「ワサビスルフィニル®」「ワサビフラボン®」「ワサスリム®」「ワサビチオヘキシル®」が作られています。

タップでご覧ください

ワサビスルフィニル®

本わさび根茎や根から有効成分を抽出して作られた機能性素材です。体を酸化させ、動脈硬化やがん、生活習慣病を引き起こす原因と言われる活性酸素の発生を抑制する「抗酸化作用」があります。また、その他にも「解毒作用」「抗炎症作用」「認知機能改善作用」などさまざまな機能性が解明されています。

本わさび根茎や根から有効成分を抽出して作られた機能性素材です。体を酸化させ、動脈硬化やがん、生活習慣病を引き起こす原因と言われる活性酸素の発生を抑制する「抗酸化作用」があります。また、その他にも「解毒作用」「抗炎症作用」「認知機能改善作用」などさまざまな機能性が解明されています。

有効成分

6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート
(6-MSITC)

主な作用

  • ・抗酸化作用
  • ・抗炎症作用
  • ・解毒作用
  • ・育毛作用
  • ・発がん抑制作用
  • ・認知機能改善作用

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わさびの基礎知識 第2回

6-MSITCが認知機能に与える影響

37名の中高年齢者に「ワサビスルフィニル®」を含むサプリメントを8週間摂取していただいた結果、運動習慣のない方で注意力や判断力の向上が認められました。

Okunishi I. et al.,Jpn. Pharmacol. Ther., 47, 275-286, 2019

摂取品:ワサビスルフィニル®100mg
期間:8週間
対 象:37名 45~68歳(試験食品群19名、プラセボ群18名)
評価法:新ストループ試験 II
解析層:運動習慣のない層

ワサビフラボン®

本わさび葉から有効成分を抽出して作られた機能性素材です。肌のハリや潤いを保つコラーゲンの産生を促進する作用があることがわかっています。また、コラーゲン産生促進作用に加えて、最新研究では「脱毛抑制作用」も発見されました。

本わさび葉から有効成分を抽出して作られた機能性素材です。肌のハリや潤いを保つコラーゲンの産生を促進する作用があることがわかっています。また、コラーゲン産生促進作用に加えて、最新研究では「脱毛抑制作用」も発見されました。

有効成分

イソサポナリン

主な作用

  • ・コラーゲン産生促進作用
  • ・シワ改善作用
  • ・脱毛抑制作用
  • ・頭皮ケア作用

ヘアケア作用メカニズム

イソサポナリンは毛乳頭細胞のアデノシンレセブター2aの発現促進を介し、毛髪環境を整えるVEGFを増加させることが示唆されている。

ワサスリム®

本わさびの葉に含まれる特有のポリフェノール成分を含む健康食品用素材です。産学連携の研究から「脂肪燃焼作用」が確認されています。

本わさびの葉に含まれる特有のポリフェノール成分を含む健康食品用素材です。産学連携の研究から「脂肪燃焼作用」が確認されています。

有効成分

わさび葉特有のポリフェノール

主な作用

  • ・脂肪燃焼作用

CT画像
(ワサスリム®接種群一例)

内臓脂肪面積 100.8 cm²
皮下脂肪面積 237.3cm²
全体脂肪面積 338.1cm²

内臓脂肪面積 80.6cm²
皮下脂肪面積 224.1cm²
全体脂肪面積 304.7cm²

試験食品:ワサスリム®200mg
対象:各群5名(軽度肥満傾向の43〜61男女)
期間:12週間(2019年5月〜8月)

ワサビチオヘキシル®

「6-MTITC」は、本わさび特有の爽やかな香り成分のひとつで、花粉症症状を緩和する作用があり、鼻の粘膜に作用し、鼻詰まりや鼻かみなどの症状に改善がみられることが研究結果からわかっています。

「6-MTITC」は、本わさび特有の爽やかな香り成分のひとつで、花粉症症状を緩和する作用があり、鼻の粘膜に作用し、鼻詰まりや鼻かみなどの症状に改善がみられることが研究結果からわかっています。

有効成分

6-メチルチオヘキシルイソチオシアネート
(6-MTITC)

主な作用

  • ・花粉症症状緩和作用

花粉症の鼻症状を改善

花粉症の方に「ワサビチオヘキシル®」を、1日3回、10秒間嗅いでいただいたところ、1週間継続して鼻かみの回数が約70%減少しました。(金印データ)

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