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希少な春の食材「花わさび」

収穫できる時期は一年のうちわずか数日間。 丁寧に手摘みした希少な味わいを楽しんでみてください。



わさ活

花わさびの収穫

本わさびは清らかな湧き水のある冷涼な土地や手入れの行き届いた山間部の杉林などで栽培されます。厳しかった冬が終わる3月ごろ、わさび田には白くて可憐な花が咲きます。これが花わさびです。

花わさびが収穫できるのは3月上旬〜4月下旬のわずかな期間のみ。農家では「花の咲く直前が一番美味しい」と言われ、つぼみの状態で丁寧に摘み取られています。花が開ききってしまうと風味が逃げてしまうので、花咲く前のつぼみを見極めて一本ずつ丁寧に手摘みしています。わさびのつぼみは爽やかな香りと辛味に加え、シャキッとした食感も美味しく、その味わいは幻の味と称されるほどです。気温が上昇すると花が一斉に開いてしまうため、収穫は気候とタイミングが大切です。

花わさびを取り巻く環境

わさびの栽培にはいくつかの条件が求められますが、中でも、適度に太陽光が差し込むことが重要です。その為、木の枝打ちは欠かせない作業となります。しかも、土に植えて育てられているため、草取りは日課となり、農家の方々は毎日、わさび畑に足を運んでいます。最近ではわさび農家の高齢化が進み収穫の作業が大変になり、花わさびはますます希少になってきています。わさび特有の爽やかな香りは、手入れが行き届いた土地で丁寧に育てられ、豊かな自然の恵みを受けた証なのです。

花わさびのアレンジレシピ

料理研究家の長田さん考案の花わさびを使ったおすすめレシピを紹介します。

●花わさびと桜えびのあさり炊き込みご飯

①あさりは砂抜きしてフライパンで蒸し焼きにします。②土鍋に桜えび、あさりのゆで汁を入れ、強火にかけて沸いたら弱火にして5分炊きます。その後20秒ほど強火にかけるとおこげができるので、火を止めて10分蒸らします。③炊き上がったら、あさりの身と花わさびを入れて混ぜ合わせます。

冷めてもおいしいので、お弁当やおにぎりにもぴったりです。花わさびのシャキシャキ食感を損なわないよう、一緒に炊き込まずに最後に加えて余熱でなじませるのがポイントです。

●花わさびとしらすの生ふりかけ

①花わさびをみじん切りにします。②フライパンにごま油をひき、みじん切りにした花わさびを炒めます。③しらす、いりごま、花かつおを加えてさっと炒めます。

本レシピに使われている「花わさびの醤油漬け」はコチラからご確認いただけます。希少な花わさびの新物を楽しんでみてください。

おさだ あや

長田 絢

料理研究家・栄養士

テレビ番組の料理コーナーやコメンテーターとしてメディアに出演、食品や家電メーカー、飲食店のレシピ開発、本や雑誌のフードコーディネーターとしても活躍中。2児の母親で食育にも注力し、InstagramやYouTubeでも食の情報を発信している。著書「スーパーで買える「肉」を最高においしく食べる100の方法」(ダイヤモンド社刊)

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